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王妃の紋章/滿城盡帶黄金甲

王妃の紋章


STORY
10世紀、唐時代の中国。美貌の王妃(コン・リー)は継子である皇太子(リィウ・イエ)と不倫関係にあった。王(チョウ・ユンファ)はそれを知りながらも“重陽節”を祝うため、第二王子ジェイ(ジェイ・チョウ)を伴い王宮に帰還する。だが盛大に儀式が執り行われる最中、数千に及ぶ黄金の甲冑姿の兵士たちが城内に姿を現し……。
 
REVIEW
何が凄いって内容は国そっちのけの身内争いの話って所を壮大なスケールにまで持っていった所でしょう。
眩いばかりの金・金・金、一面に埋め尽くされる菊の花。そしてどれだけの人がいるねん!!と思うほどの戦闘シーン。映像の凄さに圧倒され続けますた。

この作品は劇場で観たほうが楽しめる部類の作品です。
絢爛豪華な王室の様子、後半の激闘シーン、映像を楽しむには十分過ぎるほど。
物語は、そんな豪華な背景と反するように王室の愛憎渦巻く姿が映し出されていますた。その背景の美しさがより一層人の心の醜いものを鮮明に映し出す。


物語は救いようのない悲劇である。
欲望や復讐は血の繋がった家族であれど、悲劇しか残らない。そこん所を色濃く上手く描かれていますた。

この作品のもう一つ面白い所は、クライマックスの激闘シーンや忍者??のような間者たちのアクション。
ワイヤーをふんだんに取り入れた見応えのあるアクションが堪能できる所でしょう。あと、冒頭あたりで見れる、王と第二王子との手合わせのシーンもなかなか映像にこだわりを感じる。
クライマックスの激闘で、二手に分かれる金と銀の人の数に凄みを感じますた。

王妃を演じたコン・リー、王役のチョウ・ユンファの重圧ある演技は素晴らしい。仮面を被った夫婦が時々見せるお互いの憎しみがこちらにまで怖さを伝えるようですた。

王妃が縫う菊の紋章の意味、思惑が最後、鮮血に染められる。王妃を演じたコン・リーはそれはもう、王妃の気品高さを感じるほどの存在感。毒を飲み干すその姿さえも美しい佇まいが感じられて、この人以外にはこの役はこなせないだろうなぁ。説得力がある存在。
王妃としての孤独、威厳ある姿、女としての業、そして、母としての愛。この王妃のキャラクターの側面が幾重にも重なって深みが増していくようですた。

そして王を演じたユンファにもそれは言える事で、王としての圧倒的な権力と強さ、そして要所要所で見られる暴君としての怖さが映し出される。
クライマックスの“重陽節”での悲劇は暴君としての一面に凄みを感じる。
特に、第三王子への仕打ちにはもう、言葉が出ずに恐怖に慄いてしまった。

その王妃と王の子である三人の王子のキャラクターも上手く描かれている。
それぞれが思惑を持ち、物語は展開。
その3人の王子たちですが、それぞれ根本的には王族という甲冑を脱ぎ捨てて生きたかったんではないかなぁ。
リゥ・イェが演じた第一王子・祥の駄目っぷりもこの作品を盛り上げる。その優柔不断さ、情けなさったら、まぁ・・・そしてその第一王子がこの物語を引っ掻き回す存在なんですねぇ。でも、自分が王を継承する器ではない事も解っていたし、きっと自由になりたかっただけだと感じる。

でも、やっぱこの人演技上手いわ。
きちんと第一王子のキャラクターを把握している印象がありますた。

ジェイが演じた第二王子はやっぱ他のアクの強いキャラに比べると弱い気がしないワケでもないですが、この第二王子の存在が唯一救いを感じる存在ですた。そのクライマックスの激闘シーンのジェイが個人的には格好よかったです。その傑もただただ、母親を思って行動を起こすが、王族というものにこだわって生きているような感じは見られない。

そして、第三王子・成の描き方もよかった。爽やかな雰囲気を出しながら、最後に見せる顔に驚かされる。
たぶん、この第三王子が一番王の血を受け継いでいるように感じる。相手に優しく接しながらも腹の底ではドロドロとした感情を抱いてしまう所とか。王はきっと第三王子に自分の醜い部分を感じてしまったから、あそこまでの仕打ちをしてしまったんではないだろうか?と感じる。
この第三王子は王位を狙っていた訳だがその根底にあるのはひたすら両親の愛が欲しかっただけなんではと思う。ある意味一番、悲しい存在ですた。
でも、王妃と王の思惑はそれに反してしまうわけだけど・・・


最後、王は第二王子に非情な命令をする。あまりにも残酷な命令に言葉が詰まる。
それが菊の花を赤く染めたとき王にも王妃にも残されたものは絶望と崩壊しかないというのに・・・

映画の脚本に捻りはあまり感じられないし、ダイレクトに愛憎が描かれているので展開としての面白味にやや欠けるものはありますが、コン・リー、ユンファの圧倒的な存在感、その二人を取り巻く周りの人物の描き方にも面白味を感じたし、やはり、あの絢爛豪華な背景に心奪われますた。
そして、エンディングに流れるジェイの「菊花台」の旋律が悲劇を包み込むように流れる。物語の着地点としてよかったと感じますた。


製作:2006/中国・香港
監督:張芸謀(チャン・イーモウ)
出演:鞏俐(コン・リー)/周潤發(チョウ・ユンファ)/鞏俐(コン・リー)/周杰倫(ジェイ・チョウ)/劉助ア(リウ・イェ)/李曼(リー・マン)

Comments

観草電影門さん> 
こちらこそ、ご無沙汰です!

この作品ってなんだかんだでスケールのデカイ夫婦喧嘩ですから、どちらかというと歴史的な要素はそっちのけですよね。
これって、男性が見るときっと期待外れだよなぁっては感じたんです。クライマックスの激闘のシーンは見応えあると思いますが、昼ドラ的なドロドロさもありますし・・・
きっと女性向きな作品だとは感じます。

ジェイ・チョウは少しずつ演技は上手くなってきたかなぁとは思いますね?。
ファンとしては、もう少し癖のある役もやって欲しいんですけどね。
ん?でも、今回は第一王子を演じたリウ・イェが個人的には印象的でした。
Unknown 
ちわ。ご無沙汰しております。

先程観て参りました。
ちょっと期待外れでした。大作が続いてるけどチャン・イーモウは小さい方が合ってると確信しました。あと質感がイマイチ。自分で撮ったのかなぁ?

私はジェイ・チョウが良かったですね? なんか貫禄出て来て嬉しいです。 明日の香港は任せたっ!って感じ。

レビューは明日アップ致します。


あ!リンクして頂いてたんですね!気が付きませんでした&ありがとうございます。コチラもリンク貼らせて頂きました。よろしくです。
weiyangさん> 
今、改めて考えるとホント、キャラクターの描き方がよかったように感じます。

ユンファ、コン・リーが素晴らしいのはもちろんですが、リウ・イエが演じた第一王子の存在がこの映画をいい意味で引掻き回してくれたし、リウ・イエが演じてくれたおかげで第一王子のキャラクターが生きたようにも感じました。

ラストのジェイは悲しかったですねぇ。
私は勝手に第二王子だけは生き残ると思っていたので、あのラストで時が止まってしまいましたよ。
でも、第二王子の性格からすると、悲しいですけどあの結末しかなかったんでしょうね、きっと。
世にも壮大な夫婦喧嘩 
Ayuさん、こんばんは?^^
Ayuさんのレビューを拝読して、確かに壮大なんだけど、一人ひとりのキャラクターが良く出ていた作品だったなぁ・・・と再確認しました。
リウ・イエの第一王子の駄目っぷりも、この物語をより近くに感じさえてくれましたし、その魅せ方が素晴らしかったですよね。
でも、個人的に一番感動したのは、やっぱりラストのジェイかなぁ。母親を犠牲にするかも・・・と思わせておいて、その一途な想いに殉死する。涙目のジェイに、いい年こいて胸きゅんv が止まりませんでした(笑)

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