スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

プロテージ 偽りの絆/門徒


STORY
麻薬捜査官の阿力/ニック(ダニエル・ウー)は、香港ヘロイン市場の70%を掌握している売人・昆/クァン(アンディ・ラウ)の組織に潜入して8年が経つ。昆の右腕としてすっかり信頼されている彼は、虎視眈々と組織壊滅の機を窺っていた。一方、50歳を過ぎ、糖尿病によって肝臓を患っている昆は、阿力にビジネスを引き継ぎ、引退しようと考えている。
 そんなある日、阿力は、向かいに住む晶晶という幼い娘とその母親の阿芬/フェン(チャン・ジンチュー)と出会う。貧しく、食事も満足にできていない彼女たちの面倒見ているうちに、阿力は阿芬が重度のヘロイン中毒者であることを知る。(yea.asiaさんより抜粋)
 
REVIEW
映画として、単純に面白いと思いますた。登場人物の描き方、構成、そして何と言っても現実味を感じる演出。
内容は暗いんですけど、こういう映画は絶対見るべき作品だと感じますた。
ちょっと前に同監督の『新宿インシデント』も観ましたが、この作品のほうが完成度が高い。

アンディ・ラウ、ルイス・クー、ダニエル・ウーなどス一見、華のあるキャスティングにも関わらず、物語は麻薬を題材に重くしっかりした脚本で描かれていますた。
というか、真正面から麻薬というものに取り組んでいる感じもするし、それでいて映画としても見応えを感じる。


麻薬を売る側と麻薬中毒者の二つの視点を描いていて、さらに麻薬売買の現状を深い部分まで描いている。
かなりのリサーチをして取り組んだことが窺え、物語に現実感を持たせていますた。

冒頭、麻薬売人とそれを追う警察との攻防が上手く練られていて、あっという間に物語に引き込む。

また、登場人物が印象強く、はっきりと区別された役割を担うので色々な視点で考えさせらる。
主人公、阿力の向かいに住むフェン(張静初)が注射器でヘロインを打つ、それを当たり前のようにゴミ箱へ捨てる幼い娘の姿にショックを感じてしまう。麻薬との距離が身近に感じ恐怖を覚えた。

主人公であるニック(ダニエル・ウー)はヘロイン密売組織の一員で、組織のボスであるクァン(アンディ・ラウ)から信用のある男なのだが、実の姿は潜入捜査官。
正直、潜入捜査ものに飽きを感じていましたが、この作品は潜入捜査官の危険性もジレンマも上手く描いていて、スリルも味わえる。


中毒者であるフェン(張静初)とその夫(ルイス・クー)の体当たりな演技もかなり見物である。
張静初演じるフェンが麻薬に溺れていく姿や死に際の場面とか印象強すぎ。最後の姿に目を覆ってしまう。
古天樂が演じた夫もジャンキーっぷりが怖い。歯もガタガタで顔色も悪く、見事なほどにダメな中毒患者なのである

っつーか、この二人よくこんな無茶苦茶な役を演じたなぁと感心する。
母親であるフェンは何度も何度も麻薬から抜け出そうとするが、同じく麻薬中毒の夫から逃れられず苦しむ。
また、この二人が似たような台詞を言うんだけど、どちらが真実を言っているのか、それとも両方嘘をついていたのか真実は解らない。でも、そんな堕ちていく姿がこれでもかっ!て描かれていて、麻薬という存在を憎まずにはいられなくなる。


麻薬売買の組織のボスであるクァンは商売をビジネスと捉え冷徹さ持っている。そして、麻薬ビジネスがいかにリスクを負うかという事も知っているので慎重な男でもある。
一方で自分の病気や家族の事で今後の人生のあり方を考えている男。その人物の描き方が上手く、重要な役割も担っている。


さらにクァンの身重の妻を演じた袁詠儀も印象深い。
正直、中盤までは久しぶりに見た袁詠儀は嬉しかったけど、この妻の存在が物語として必要なのか疑問だった。
けどクァンが警察に捕まった時、クァンに耳元で今後の事を告げる。そこに母親の強さも子供を守るが故の冷徹な部分も窺える。そして、そこがクァンに決定打を撃ったように感じる。
出番は少ないけど、印象的で重要な役割だったんだなと思った。


物語の途中タイの密栽培地の現状が描かれている。密売の元締め達は裕福に暮らし、貧困にあえぐ者たちはわずかな金の為に密栽培で必死に働く。そうやって成り立つビジネスの現状に愕然としてしまう。
麻薬組織のボスであるクァン(アンディ・ラウ)が密栽培地に暮らす子供たちにお菓子をばらまく場面が印象的。お菓子をもらい喜ぶ子供たち。子供にとっちゃあ素直に嬉しい施しであるが、それが麻薬ビジネスで搾取した上で成り立っている事にやるせなさを感じてしまう。



物語はずっしりと重く暗い雰囲気を漂わせながら進行する。
ラスト、ニックの行動があやふやなまま終わる。そこは、映画を観た人の捉え方一つだと思う。
最後、ニックに残されたのは「虚無感」なのか「希望」なのか。
「希望」であって欲しいと思います、ハイ。




2007/香港製作
監督:爾冬陞(イー・トンシン)
出演:呉彦祖(ダニエル・ウー)、劉徳華(アンディ・ラウ)、張静初(チャン・ジンチュウ)、古天樂(ルイス・クー)、袁詠儀(アニタ・ユン)、廖啓智(リウ・カイチー)、何美鈿 

Comments

おみさん> 
おみさん、こんばんは。
返事が遅くなってすみません。

この映画、麻薬を扱った映画としては、本当に良く出来た作品だと思いました。
売る側と買う側、そして、現状など様々な視点から描かれていたと思います。

>麻薬ってゆーテーマを抜いたら、単純な感情系の物語りだと思います。
確かに。テーマを抜いたら確かに感情系の物語ですね。その部分も描く事が見る側も感情移入して見れる要素だとも感じます。

>あ!ちなみにこの映画のアクション指導や作成の担当は錢嘉樂です
錢嘉樂大好きです!

あ!やはり、そうだったんですね。一コマ一コマ注意してみると錢嘉樂っぽい演出が感じられました。こうやって、誰が、アクション指導しているか?とかこの場面は誰が演出を構成しているか?という視点で見るのも映画の面白さかも知れないですね。
私も錢嘉樂好きですよ。
錢嘉樂を役者として見る機会が多いですが、アクション指導として見ても大変才能のある人だと感じます。
私も見ました! 
結構前にマカオの映画館で見ました。(笑)
本当に深刻でした!
それから
もう一つのメッセージがその映画の中にあると思います。
それは信用ってことなんですかね。。。
よく出た台詞は”あんまり信用しないほうがいい”って、一体誰が信用できるか
一体嘘をついてるのがフェンか?夫か?
クァンは最後までニックのこと信じてないとか
また麻薬工場のあの男、誰も信じるべきではないってゆーか。。。
まるで麻薬のように現実知らないようだと思います。
麻薬ってゆーテーマを抜いたら、単純な感情系の物語りだと思います。
たとえば、クァンの家族愛とか、ニックがあの女の子に対しての可愛がるとか
実は麻薬って言っても、クァンが家族をもっといい生活を与えるための手段だけなんです!ですから、クァンは麻薬の販売してるのが自分のせいじゃないってずっと思い込みました。

あ!ちなみにこの映画のアクション指導や作成の担当は錢嘉樂です
錢嘉樂大好きです!

« »

06 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
プロフィール

Ayu

Author:Ayu
香港、台湾、中国、中華圏の映画鑑賞ブログ
本拠地HP HK CINEMA RABBIT
雑記ブログ features_75file もどうぞ、よろしく

Comments+Trackback
Comments<>+-
Trackback <> + -
FC2カウンター
全記事表示リンク

Archive RSS Login
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。