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花の生涯/梅蘭芳(メイランファン)

梅蘭芳

STORY
梅蘭芳/メイ・ランファンは北京の京劇一家の3代目として生まれるが早くに両親を亡くし、叔父とも少年のころに死別する。その後青年になった彼(ユィ・シャオチュン)は女形のスターに成長するが、伝統重視の京劇の世界に疑問を抱いていた。ある日、彼は海外で学んだ邱如白/チウ・ルーパイ(スン・ホンレイ)の講演を聞き感銘を受け、これからは京劇にも改革が必要だと思い知る。

 
REVIEW
チェン・カイコー監督作「花の生涯 梅蘭芳」を鑑賞しますた。
やはり、京劇が舞台で同監督作品の「覇王別姫」が頭をよぎる。
でも、時代背景、京劇、同監督なれど、物語は「覇王別姫」全く違う作品。
この映画は実在の京劇役者、梅蘭芳(メイ・ランファン)の半生を描いている。

主人公、梅蘭芳の青年期を余少群(ユイ・シャオチュン)。成人してからの役を黎明が演じている。
前半の梅蘭芳を演じた余少群の演技がかなり印象的。
一見、普通の男の子なんだけど、京劇女形の優雅な動きや、可憐さを、見事に演じきっていて、彼の演技力で物語に引き込まれていく。
前半は、ドロドロとした人間関係や舞台裏を描きつつも華やかな京劇の場面が描かれていた。
そして、梅蘭芳と義兄弟となり彼の舞台に一生を捧げる男、邱如白との出会いや、
京劇に対し封権的な体制を守る師・十三燕と新しい風を入れたい梅蘭芳の「師弟対決」が見どころ。

師・十三燕が梅蘭芳に言った
「負ける事が恥ではない、恐れる事が恥なのだ」
この台詞が最後まで心に残る。


前半は、結構細かく描かれている印象があって、テンポよく楽しめる。
残念だったのは終盤にかけて、やや失速ぎみだったところ。


後半は京劇部分は減り、時代背景や恋愛場面が色濃くなっていますた。
女形の梅蘭芳と人気の男形女優、孟小冬との恋模様は意外にもあっさりしているというか、うーん・・・
何かいろいろ「はしょりました??」ていうくらい、唐突に展開して、説明不足な印象が強かったかなぁ。
というよりも、後半はこの孟小冬との恋愛場面の他に、アメリカ公演の場面、日本占領時代から日本降伏まで描いているので、展開が大雑把になってしまっている。
登場人物は印象強く、主人公を取り巻く人間関係も面白いのにそこが少し残念だなぁという印象。


あと、主人公のレオン・ライと孟小冬を演じたチャン・ツィーが意外にも印象が薄い気がした。
それはスン・ホンレイが演じた梅蘭芳の義兄弟、邱如白が印象強かったのも大きな要因かも。
彼が梅蘭芳に傾倒していく背景や物語も邱如白の目線で描かれている部分も多く、
いろいろな場面で物語を引っ掻き回す存在なので、大きな印象として残ってしまっているんですねぇ。
前半、役人として現れ、京劇の旧体制に疑問を持つ邱如白が梅蘭芳の舞台を見て心を奪われてしまう場面や、
梅蘭芳の為に約束された将来を簡単に捨ててしまう部分とか、そういう情熱的な男なのが魅力的に映る。
レオン・ライとチャン・ツィーには悪いのですが、それが結果として物語としては非常に面白い存在なワケです。

そして、孟小冬とのことで梅蘭芳と邱如白の関係に亀裂が生じてしまうんですねぇ。そこから、邱如白の人生は転落していく。
邱如白は梅蘭芳に全てを賭けているので強引な部分があったんだけど、そのやり方を間違ってしまう。
やり方は間違ったけど、ひょっとして梅蘭芳より邱如白のほうが京劇を愛していたんじゃないかって感じてしまうんだよなぁ。
個人的には梅蘭芳より邱如白のほうに感情移入して物語を観ていますた。




日本占領下の場面では、主人公が時代に翻弄され京劇役者として、中国人として、どう決断して生きていくかが描かれています。日本人としては身につまされる場面でもありますが、梅蘭芳の生きる道と邱如白が生きる道が決定的にすれ違っていく所がドラマティックですた。

あっ、あとね軍人役の安藤政信が格好よかったっていうか、意外においしいポジション。でも、これは完全に個人的意見。
物語の絡みとして必要な人物だったのか?といえば、そこは何とも言えず。うーーーん。
まぁこういう時代背景の映画としては、六平さんのような軍人の存在にしろ安藤くんにしろ必要なのかも。


京劇、チェン・カイコーってことで「さらば、わが愛 覇王別姫」とついつい比べがち。
「覇王別姫」はそりゃあ素晴らしい作品で、決して叶わぬ相手に恋いこがれる想いや時代に翻弄された痛み、そしてドラマティックな世界観が相まって、あれほどの作品だったのだろう。
この作品はあくまで実在した梅蘭芳の半生を描いた映画だ。「覇王別姫」ほどのインパクトは正直無いと思う。
でも、実際の人間の生涯と見た時、これもまたひとつのドラマだと感じる。

観て損はない内容ですた。


2008年/中国
監督:陳凱歌(チェン・カイコー)
出演:黎明(レオン・ライ)、 章子怡(チャン・ツィー)、 孫紅雷(スン・ホンレイ)、 陳紅(チェン・ホン) 王學圻(ワン・シュエチー)、 余少群(ユィ・シャオチュン)、英達(イン・ター)、 安藤政信

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